【VAI!UP 特別インタビュー】障がい者アート協会様

障がい者アート協会 水谷さん

WEB上で国内最大級の障がいを持つアーティストの作品を取り扱う「一般社団法人障がい者アート協会」様。

今回は、協会の設立から、VAI!UP (NFTクラウドファンディング) 等でNFT活用に至った経緯や今後の展望について、専務理事の水谷陽平さんにお話を伺いました。

–はじめに、障がい者アート協会さんの成り立ちから、現在の利用者数に至るまでについて教えてください。

当協会代表理事の熊本と私は、もともと同じベンチャー会社に勤めていました。そんな中、熊本が最初に当協会を立ち上げ、その半年後に私もジョインしました。
熊本のお子さんがアート創作をしていて、それが協会設立のきっかけでした。私の妹も障がいを持っているんです。(※1)

二人ともベンチャー出身なので、当協会の強みはスピード感だと思っています。
当初の目標は日本一の参加者数、作品数として、1000人、20000作品を目指していました。
5年後に目標が達成され、今では40,000作品以上の作品をお預かりしています。
それと共に支援者数も右肩上がりになっています。

元々私は、福祉もアートも素人でしたので、とにかく今までのベンチャーの知見を福祉の現場で活用してみたらどうなるだろう、とやってみたんです。もちろん、最初は死ぬほど失敗しました(笑)
そして、やらないこととやることを決めたんです。
他の人がやっていること、費用対効果が悪いことはやらない。この辺はあまり福祉らしくはないのかもしれません。
やったのは、WEBを使って全国のアーティストに直接声を届けること、具体的にはSEO(検索エンジン最適化)を対策することで利用者を拡げていきました。
それまで福祉施設を1件1件訪問しては断られるのを繰り返していたのと比べると、SEOの効果は絶大でした。

–利用されるアーティストはどんな方だったのでしょうか

登録するアーティストの多くは個人の方でした。
当時から画像登録サイトにはpixivをはじめ色々ありましたが、障がい者アーティストが自由に投稿しマネタイズできるサービスは決して多くありません。
我々はとにかく利用者の登録ハードルを下げて、5分で登録できるようにしました。

利用に必要な証明も、障がい者手帳だけです。なぜ手帳だけ必要かというと、当協会の利用は一切無料なのですが、逆にアーティストの皆様へ「創作活動応援費」としてお金をお支払いすることにしているんです。 3か月間に1つでも作品を公開しているアーティストには、全員に支払われるものです。
ただ、この仕組みが悪用されては困るので、障がい者手帳の証明だけは必要としているんです。

他に、アーティストの登録情報として、障がい種別、居住都道府県、年代、ペンネームは必須としています。
これは、作品を利用するユーザー側にとって、障がい種別や居住場所によって選べるようにしているからです。
例えば、ある障がいに関するシンポジウムでアート作品を使いたいという場合に選べるようにしているんです。
それと同時に、同じ障がいを持つ人同士や近い地域に住む人同士の励みになる側面もあると思います。

–アーティストにとっても、作品利用ユーザーにとってもサービスのメリットが分かりやすいのですね。
 その後、NFTに対し興味を持たれたのはどのようなきっかけだったのでしょう

2022年からNFTアートが隆盛しているのですが、自分達ではNFTを扱えない。だからNFTに詳しい会社からお声がけが来るのを待っていたところ、VAIABLEさんから連絡を頂きました。
VAI!UPクラウドファンディングのリワード作品として、第一回、第二回と作品を募集したところ、いずれも100件を超える応募をいただき、予想を超える大きな反響がありました。
アーティスト側からの好意的なメッセージも多く寄せられましたね。

VAI!UP クラウドファンディングに採用されたアート作品

–これはVAIABLEとしても、本当に嬉しい反応でした。 
 最後になりますが、今後のNFTに対する展望はどのように見ていますか。

以前、当協会自身でもクラウドファンディングを実施して寄付を募ったことがあるのですが、リワードの設定にはとても困ったんです。
ですので、VAI!UPのNFTをリワードとするというアプローチは、この課題に対するアンサーとしてフィットするだろうと思います。
それと同時に、良いタイミングを待つのも大事だと思います。どれだけ良いサービスでもタイミングが合わないとうまく進みませんし、むしろそういったことがほとんどではないでしょうか(笑)
今後も引き続き、VAI!UPのリワードとしてアート作品を活用していただきながら、その良いタイミングが来ることを楽しみに待ちたいと思います。


ベンチャー特有のスピード感で、常にサービスをアップデートし続ける障がい者アート協会さん。最近では、就労支援や、障害年金取得支援等も手がけられているそうです。
今後もどのようなサービスが創出されるか楽しみですね。

障がい者アート協会にご興味を持たれた方は、是非以下のページもご覧ください。

障がい者アート協会のWEBページはこちら
障がい者アート協会提供の作品のNFTはこちら

※ 協会設立のより詳細な経緯は、代表理事熊本さんの書かれた著書「障がい者アートの未来を探して 〜コイントスから始まった起業奮戦記〜」をご覧ください。

文中の記述は2023年2月インタビュー当時の内容です

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